丹念に手入れされた無農薬の摘みたてのダマスクローズ
昨日、山梨のナード農場研修実習に
参加させて頂きました。
帰宅後、けんさんが
新鮮なその日のうちに
花弁に分けて蒸留水を作りました。
ローズの蒸留は花びらだけです。
他の部分はちぎられます。
花びらをちぎりとられたローズ
これは人間の生活に本当に必要なものなのか?
芳香蒸留水を
作り使うようになってから
その問いは日々募っていきました。
せめて植物全部を使えたらと思って
蒸留後の液体を使って
無香料の石けんを作っていますが
私の中にある問題は
そういう話ではないことは
自分でもよくわかっていました。
蒸留後のローズの花びら
ちょっと話はそれますが
今回の研修では途中ぎっくり腰に
なってしまいました。
そしたらけんさんの師匠が
見たことも聞いたこともない精油で
鎮痛と炎症を抑えるためのブレンドを
その場で作ってくれました。
すぐに塗ることができたおかげで
痛みが和らぎ
夜もぐっすり眠れました。
それは植物の成分が濃縮された
精油だからこそです。
精油を作るためには
大量の植物が必要です。
ローズだったら
精油一滴をつくるために
200輪が必要です。
でもその植物の力によって
私は痛みという
誰もかわってもらうことができない
苦痛から逃れることができたのです。
*
研修後
主催者の方のことが聞きたくて
直接お話を聞きにいきました。
「なぜアロマテラピーの世界に入ったのですか?」
という質問に対して
出会った背景など
たくさん語ってくださいました。
最後は
「本物を届けたいということなんですね。」
という言葉に
大きく頷いてくださいました。
*
ぎっくり腰になったとき
私は最初ペパーミントを塗りたいと
思いました。
でもけんさんの師匠が
ブレンドくださった精油の中には
ペパーミントはありませんでした。
私の知識は間違っていたのです。
浅いものだったのです。
*
私は
命をいただいているのではなく
他者を殺しながら生きている
その事実は私が
生きている限り続きます。
必要なものを
必要なときに
必要なぶんだけ
この意識をより深めることができた
研修の時間となりました
そしてそのモノのもつ
必要なものを
必要なときに
必要なぶんだけ
を誰にでも語れることが
精油の分野に限らず
真のプロフェッショナル
なのかなとも思います。